不動産取引のカジュアル化は可能か?

飛行機の乗り方の驚くべき変化

ある程度の年齢の方ならご記憶かと思いますが、昔は飛行機に乗るというのは国内線・国際線を問わず、ちょっとしたイベントでした。
添乗員付きの団体旅行は別として、チケットの購入から搭乗手続き、手荷物検査、更に機内へのご案内と、すべてが非日常的なシーンの連続で「特別なことをしている」雰囲気に満ちていましたね。
それが最近はどうでしょうか?
飛行機に乗ることを決めてからいざ乗るまでの手続といったら、何とカジュアルで「普通」になったことか・・
ネットで予約して席も指定し、あとはスマホをもって空港に行くだけ。
手荷物を預ける必要がなければ、搭乗手続きも無人のモニターにスマホを「ピ」かカードを差し込むだけで終わりです。
やっているプロセス自体は昔とまったく変わりませんが、一つ一つのステップが圧倒的に簡素化されました、
料金が下がったことも大きいですが、飛行機に乗るということへの「敷居」がほぼ無くなり、今では飛行機を非日常的な乗り物だと思う人は少ないのではないでしょうか?
このような特別感が強かった飛行機の乗り方のカジュアル化には、恐らく業界を挙げての工夫と努力があったことでしょう。
まだ便数も少なかったころは、飛行機が特別な乗り物であることが、むしろステータスになっていたかもしれません。
一方、便数を増やして利用者を増やすためには、利用者の意識の中にある特別感=敷居を消して、鉄道などと同じような日常的な普通の乗り物に変えていく必要があったのだと思います。
飛行機という特性上、空港という場所に行かなければ乗れず、行き先も遠方になりますが、それは新幹線も同じこと。
出発時刻の1分前に駅に行けば乗れる新幹線には及びませんが、手続を簡素化・カジュアル化することで、利用者の心理的なハードルを取り払うことに成功しています。
一方、カジュアル化した結果サービスが低下したりトラブルが続出しているかと言えば、むしろ逆。
スムーズな手続はお客さまサービスの向上につながっていますし、お客さまにとっての手続の簡素化と安全性の確保ということは、別次元の話です。
今日もたくさんの方が、日常生活の延長の中で飛行機を利用されていることでしょう。

不動産取引のカジュアル化は可能か?

さて、話を転じて、不動産取引の現状はどうでしょうか?
正直なところ法律上の縛りが非常に強いこともあり、業界の状態は昔ながらという感を否めません。
もちろん、飛行機に乗るのと違い、多くの方にとって不動産の売買は一生に一度、多くても数回しかない人生の一大イベント。取引する金額も高額です。
従って、軽々しく取引の手続の簡素化やカジュアル化を進めればいいというものではありません。万一そこに重大なミスや誤認があれば、それこそ取返しのつかないことになってしまいます。

それでも敢えて言えば、不動産取引のカジュアル化は進めていくべきでしょう。
理由はいくつかありますが、もっとも重要だと思うのは空き家の問題です。
ニュースでも取り上げられているように、今の日本には空き家が溢れています。
使うアテのない資産を持っていても仕方ないことは、恐らく多くの所有者さまが認識していると思いますが、多くの場合は何となく所有を続け、何かの理由でどうにもならなくなってから売却なり賃貸に出すというパターンです。
なぜなのでしょうか?
考えられるのは、面倒だからという理由と売却や賃貸に出しても経済的なメリットがないからという理由、それに「思い入れ」です。
このうち、思い入れがあるからという点は、飛行機の乗り方がカジュアル化しても本質的に飛行機が嫌いという方を無理に乗せられないのと同じで、第三者が強要することはなかなか難しいでしょう。
一方、面倒ということと経済的なメリットについては、不動産業者として創意工夫の余地があるように思います。
一般的に、不動産取引が非日常的で、とても面倒な手続を要するというイメージは誰もが持っているでしょうし、業界の中にいてもそう感じます。
また、不動産店に頼むと色々と経費を取られたり買い叩かれたりするだけと、残念ですが、悪い印象をお持ちの方もいらっしゃると思います。
このような所有者の方々の思い(誤解も含めて)を放置しつつ、一方で空き家の社会問題を声高に言うのは、何とも噛み合わないなと思ってしまいます。
本気で空き家を減らして有効活用を促すなら、行政や業界が一体になって、不動産売買のカジュアル化と手数料などの軽減により、お客さまの心理的なハードルの払拭をはかることが必要でしょう。それによって、空き家を含む中古不動産の売買(流通)に参加する人口を増やすことができれば、その先の光明が見えてくるのではないでしょうか。

そのためにも、まずは不動産仲介業者が信ずるに足る立ち位置を確立しなければなりませんね。
横浜マンション流通プラザも一不動産仲介店として、誠意をもってお客さまに貢献することで、まずはお客さまからの信頼を得たいと切に願っています。
ご相談は完全無料。ご相談に乗じたセールスなどもございませんので、安心してご連絡くださいますよう、お願い申し上げます。